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勉強について

中学2年の数学の証明問題の書き方を丁寧に解説して苦手克服

高校入試でも出題される証明が苦手という生徒は、まず最初に何をしたら良いかわからない生徒がほとんどです。

基本的な証明の仕方から入ります。

入試でも通用するまでの力がつけられるようになってほしいです。

証明問題の基本的な書き方

それでは二つの三角形の合同を証明するための書き方を説明したいと思います。

合同というのは大きさが同じと(ぴったり重なる)という意味です。

合同の記号は≡です。

=とやってしまう生徒がいるので気をつけてください。

採点のときに中止する項目の1つです。

=だと面積が等しいという意味になってしまいます。

証明の仕方その1 △ABCと△DEFにおいて

証明の書き出しですが、どの三角形とどの三角形について考えていくかを書く必要があります。

三角形ABCと三角形DEFについて考えていきたいときは、

「△ABCと△DEFにおいて」と最初に書きます。

この2つの三角形について考えますという意味です。

これだけ書いても部分点がもらえる場合があります。

証明の仕方その2 三角形の同じになるところを3つ書く

三角形は辺が3つと角が3つあります。

2つの三角形を比べて、同じ大きさのところを3つだけ見つけます。

例えば

「3つの辺がそれぞれ同じ長さになっている」

「2つの辺の長さと角が1つ同じになっている」

「1つの辺の長さが同じで角の大きさが2か所同じだ」

という具合にです。

3つの辺がそれぞれ同じ長さになっている

三角形ABCと三角形DEFで

「辺ABと辺DEが長さが同じ」

「辺BCと辺EFが長さが同じ」

「辺CAと辺FDが長さが同じ」

こんな感じに書いてください。

2つの辺がそれぞれ同じ長さで角が1つ同じ大きさ

三角形ABCと三角形DEFで
辺ABと辺DEが長さが同じ…①
辺BCと辺EFが長さが同じ…②
角Bと角Eが同じ大きさ…③

辺が二つと角が一つ同じです。

1つの辺が同じ長さで2つの角の大きさが同じ


三角形ABCと三角形DEFで
辺ABと辺DEが長さが同じ…①
角Bと角Eが同じ大きさ…②
角Cと角Fが同じ大きさ…③

まずはこのように考えてください。

証明の仕方その3 同じものを3つ見つけたら理由を書く

同じものを3つずつ見つけて書いたら、なぜ同じになるかという理由を考えます。

例えば「辺ABと辺DEが等しい」と言ったら、その理由も書かなくてはなりません。

よく使う理由は「仮定」「共通」です。

仮定というのは問題文に与えられている条件です。

問題文の中に「ABが3㎝でDEが3㎝です。」と書いてあれば

AB=DEになります。その理由は問題文に書いてあるからです。

これを答案には

仮定よりAB=DE 

と書きます。

共通について

共通というのは「重なっている」という意味です。

2枚の三角形を重ねたとき、角がぴったり重なっていればその角は同じ大きさと言えます。

角Bと角Eがぴったり重なっていたら

∠B=∠E

と表せます。理由は重なっているからです。

これを答案では

共通より∠ABC=∠DEF

と書きます。

注)∠ABCというのは角Bのことです。

ABCとなぞったときに作られる角を記号で書くと∠ABCとなります。

証明の仕方その4 合同条件を書く

先ほどの3つの

「3つの辺がそれぞれ同じ長さになっている」
「2つの辺の長さと角が1つ同じになっている」
「1つの辺の長さが同じで角の大きさが2か所同じだ」

というのを三角形が同じ大きさになる条件ということで合同条件と言います。

三角形の合同条件

3つの辺がそれぞれ等しい
2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい
1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい
この合同条件は学校の教科書によって微妙に異なるので、2年生の中間期末テストのときはお使いの教科書と同じ合同条件を覚えてください。
高校入試の時はどの教科書の合同条件でも正解となります。
 

証明問題の答案の書き方

それでは今まで学習した内容から答案を書いていきたいと思います。

証明の解答例

△ABCと△ADCにおいて

仮定よりAB=AD…①

仮定より∠ACB=∠ACD…②

共通よりAC=AC…③

①②③より 2辺とその間の角がそれぞれ等しいので

△ABC≡△ADC

解説

まず△~と△~において  と書きます。

次に同じところを3つ言います。

合同条件を書きます。

最後に△~≡△~と書きます。

証明する問題が難しいときの対処法

証明の書き方など基本はできるという生徒でも、難しい問題となると苦手意識を持つ方も多いです。

そんな生徒はどのように図形と向き合ったらよいのでしょうか。

大きめにしっかりと図を書く

問題集やテキストには図が書いてあります。

その図をなぞるように考えてはいけません。

必ずノートに大きめに図を書いてください

自分が見やすくなり、気づきを見つけやすくなります。

またその問題が解決できたときに、どこが見つけにくかったかを言葉にしてノートに書いておくと、テストで見つけやすくなります。

どの合同条件が使えそうか見当をつける

難しくてどこから手を付けたらいいかわからないときは、先にどの合同条件になりそうか見当をつけてください。

例えば「2辺とその間の角がそれぞれ等しいを使いそうな気がする」

と推理してから、同じになりそうな2辺を見つけて、角が等しそうなところを見つけるようにしてください。

まっすぐ進んでもダメな時は、ゴールのほうから戻って考えてみてください。

同じになる理由を知っておく

合同の証明は理由づけが必要です。

それがないと減点されてしまいます。

理由が見つからないときはおなじみの理由が当てはまらないか考えてください。

おなじみの理由とは、

「錯角」「同位角」「二等辺辺三角形の底角」「平行四辺形の対辺」

などです。

これも結論からさかのぼる考え方です。

ぜひ利用してください。

まとめ

合同条件は

3つの辺がそれぞれ等しい
2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい
1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい

難しくてわからないときは結論からさかのぼって考える

先にどの合同条件になりそうか見当をつける
おなじみの理由から考える
図を大きめにノートに書く癖をつけて何度も練習すればきっとできるようになります。
なお学校の試験対策で教科書に対応しているスタディサプリ中学講座 というおすすめの動画があります。