中2数学の1次関数はなぜ大切なのか 勉強法は
中学2年生の数学で学習する1次関数は大切だという話をよく聞かされると思います。
なぜ大切かというと、高校入試で必ず出題されるからです。しかもかなりの高配点で出ます。
またなぜ高校入試で出てくるのかというと、高校数学では関数中心の勉強になるからです。
つまり大学入試や公務員試験にとても大切だからです。
1次関数とはどういったものか
中学生が口をそろえて難しいという1次関数とはどういうものなのでしょうか。
比例の式を上に動かす
中学1年の数学で学習した比例の式があります。
たしか y=ax でしたね。
それをちょっとだけ変形します。
y=axのグラフを上にbずらしたものです。
1次関数の式と傾きについて
具体的に言いますと、1次関数は
y=ax+b で表します。
aを「傾き」 bを「切片」 と呼びます。
傾きとは「斜め具合はどのくらいか」ということです。
「右に2歩進んで上に1歩進む」のと、「右に2歩進んで上に3歩進む」のでは、傾きが急なのは
「右に2歩進んで上に3歩進む」のほうです。
中学生の数学では右に進むのを「xが増加する」と言い、上に進むのを「yが増加する」と言います。
yの増加量/xの増加量 のことを「変化の割合」とも言います。
つまり傾き具合と変化の割合は同じ意味です。
y=ax+bと切片について
aを傾き、もしくは変化の割合でしたね。
ではbの切片とはどういったものでしょうか。
比例の式のy=2x というのがありました。このグラフを上に3歩持ち上げたのが
y=2x+3 といいます。
比例の時のグラフは(0,0)を通っていたのが、(0,+3)を通ります。
y=2x のグラフを下に4歩下げたのが
y=2x-4 といいます。
比例の時のグラフは(0,0)を通っていたのが、(0,-4)を通ります。
これが切片の正体です。
1次関数のグラフの書き方
y=2x+3という式をグラフにしたいと思います。
① まず切片の3に目を向けます。(0,3)に点を打ちます。
②次に2xの 「2」に目を向けます。この部分は確か「傾き」、もしくは「変化の割合」でした。
変化の割合とは yの増加量/xの増加量 です。先ほど打った(0,3)から右に1進んで上に2進んだところに点を打ちます。(傾きの2は 2/1 とみることが出来るので、右に1の上に2)
その2点を結ぶと完成です。 比例の式のy=2x より 上に3歩ずれていれば正解です。
ここからが難しい1次関数の式の作り方
ここから難しく感じるかもしれません。
方程式の計算が出来れば必ず理解できます。
方程式がよくわからないという生徒は必ず学校の問題集で復習してください。
1次関数の式の決定その1
傾きが3で切片がー2の1次関数を求めよ
1次関数と聞いたらy=ax+b と書いてください。
aは傾き、bが切片だったので、aに3を、bにー2を入れてください。
y=3x-2 になりました。これで正解です。
変化の割合が2で(-3、1)を通る1次関数を求めよ
まず1次関数を求めよときたらy=ax+bと書きます。
変化の割合が2なので、y=2x+b まで決まります。これが(-3,1)を通るので、
xにー3 を yに1を入れます。
1=2×(-3)+b という式ができます。1=-6+b
1+6=b 左右を入れ替えて、b=7 と出ます。
これをy=2x+b にいれて、
y=2x+7 これで正解です。
1次関数の決定その2
続けて最重要の計算法に入ります。
2点(2,1)と(4,5)を通る直線の式を求めよ
変化の割合を用いて解く方法
(2,1)から(4,5)に増加したと考えて、xは2から4になったので、xの増加量は2です。
yは1から5になったので、yの増加量は4です。
変化の割合=yの増加量/xの増加量 より 4/2 で 変化の割合が2になります。
y=ax+b のaに2を入れます。
y=2x+b ここに(2,1)を入れます。
1=2×2+b 1=4+b
1-4=b b=-3
y=2x+bのbに-3を入れます。
y=2x-3 これが答えです。
連立方程式を使って解く方法
さっきと同じ問題の(2,1)と(4,5)を通る直線を求めるのを別の解き方で求めたいと思います。
まずy=ax+bと書きます。
次に(4,5)を入れます。
5=4a+b となります。もう1度y=ax+bに(2,1)を入れます。
1=2a+b となります。連立方程式です。上の式から下の式を引いて、
4=2a となります。a=2 となるのでこれを1=2a+b に入れます。
1=2×2+b 1-4=b b=-3 と出ました。
a=2 b=-3 を y=ax+b に入れて、
y=2x-3 が答えです。
この2種類の計算はぜひできるようにしておいてください。高校生になっても役立ちます。